椅子・オフィスチェアを長い間使っていると、徐々に不具合が生じることがあります。
特に多い不具合が「勝手に下がる」や「ぐらつき」であり、実際に座っているユーザーからすれば作業の妨げになる大きな問題です。
不具合が発生した時点で買い替えるという方も少なくありませんが、自分で修理してより長く使用することもできます。
この記事では、椅子・オフィスチェアが勝手に下がったりぐらついたりする原因や自分で修理する方法などについて詳しく解説します。
椅子・オフィスチェアが勝手に下がる原因
オフィスチェアや椅子が勝手に下がる現象は、多くの人が経験する悩みの一つです。この問題の原因は主にガスシリンダーの不具合にあります。
オフィスチェアの高さ調節機能は通常、ガスシリンダーと呼ばれる部品によって制御されています。
椅子の高さを調整するための圧縮ガスを内部に保持しており、レバーを操作することでガスの圧力を変化させ、高さを調整するというのが基本的な仕組みです。
しかし、長期間の使用や過度の負荷がかかると、シリンダー内部のガスが漏れ出したり、シール部分が劣化したりすることがあり、ガス圧の低下によって椅子が勝手に下がるようになります。
また、ガスシリンダー以外にも、椅子の構造自体に問題がある場合もあります。
たとえば、座面やベースの接続部分が緩んでいると、椅子が安定せずに下がることも少なくありません。
さらに、椅子の素材や製造品質が低い場合、部品の摩耗や破損が早期に発生しやすくなり、これが原因で椅子が下がることも考えられます。
椅子・オフィスチェアを可能な限り長持ちさせるためには、信頼性の高いメーカーを選び、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。
椅子・オフィスチェアのぐらつきの原因
椅子・オフィスチェアが勝手に下がる現象と並んで多い不具合が、「ぐらつき」です。
ぐらつきは椅子・オフィスチェアの安定性が低下しているサインであり、放置するとこけたり崩れたりするリスクがあります。
ここでは、椅子・オフィスチェアがぐらつく原因を紹介します。
椅子・オフィスチェア自体に問題があるケース
椅子やオフィスチェアのぐらつきは、多くの場合、椅子自体の構造や部品に問題があることが原因です。
まず考えられるのは、脚やキャスターの不具合です。長期間の使用により、ネジが緩んだり、キャスターが摩耗して動きが悪くなったりすることがあります。
このような場合、ネジを締め直したり、キャスターを交換したりすることでぐらつきを解消できることが多いです。
また、座面と脚部をつなぐ部分の接合が緩んでいることもぐらつきの原因となります。特に、頻繁に座ったり立ったりする動作が多い椅子では、接合部分が劣化しやすく、結果として椅子全体が不安定になることがあります。
さらに、椅子のフレーム自体が歪んでいる場合もぐらつきの原因になり得ます。椅子を誤って倒したり、過度の荷重をかけたりしてフレームが歪むと、椅子の重心が不均衡になり、ぐらつきが生じる可能性が高いです。
ぐらつきは簡単な修理で直るケースが多いため、異常や違和感を感じた場合は椅子の状態を確認して早めに対処しましょう。
室内に問題があるケース
椅子やオフィスチェアがぐらつく原因は、椅子自体だけではなく、室内環境にも起因することがあります。
たとえば、床が斜めになっている場合や床材が劣化している場合は、すべての脚やキャスターが床につかず、ぐらつく可能性があります。
また、カーペットやラグの上に椅子を置いている場合、椅子がしっかり固定されずに滑りやすくなることもぐらつきの原因の一つです。
さらに、室内環境もぐらつきを招く要因の一つであり、湿度が高すぎたり低すぎたりすると、ガスシリンダーやゴムパーツなどの劣化が進み、椅子が不安定になります。
椅子・オフィスチェアはさまざまな環境要因で不具合を起こす可能性があるため、日頃から椅子に合った環境を維持し、定期的なメンテナンスを心がけることが大切です。
ぐらつきはちょっとした工夫や修理で直せるケースが多いため、異変を察知した段階ですぐに対処することで椅子の寿命を伸ばすことができるはずです。
ガスシリンダーの基本知識
椅子・オフィスチェアの不具合は、多くの場合ガスシリンダーの劣化が原因で起こりますが、そもそもガスシリンダーとは何か分からないという方も多いのではないでしょうか。
ガスシリンダーは座面と脚の間にある筒状の部品であり、内部に圧縮されたガスを利用して椅子の高さをスムーズに上下させる役割を担っています。
椅子の高さは座り心地や作業効率に大きく影響する部分であり、ガスシリンダーが適切に働くことで長時間のデスクワークでも快適に過ごすことが可能です。
ガスシリンダーは、通常、レバーを引くことでガスの圧力を調整し、椅子の高さを変える仕組みです。この圧力の調整によって、ユーザーの体重を支えながら、スムーズに高さを変えることができます。
しかし、長期間の使用によってガスシリンダーが劣化すると、椅子が勝手に下がるといった問題が発生することがあり、場合によっては交換が必要になります。
ガスシリンダーの寿命
ガスシリンダーの寿命は、通常の使用状況下で約5年から10年とされており、使用頻度や使用環境によって大きく変わります。
たとえば、毎日何時間も使用するオフィスチェアの場合、シリンダーの摩耗が進みやすく、寿命が短くなることが考えられます。反対に、使用頻度が低い場合や、適切なメンテナンスを行っている場合は、寿命が延びる可能性が高いです。
ガスシリンダーの劣化のサインとしては、椅子が勝手に下がる、調整がスムーズにいかない、異音がするなどがあります。
これらの症状が現れた場合は、修理かガスシリンダーの交換を検討しなければなりません。
修理や交換は専門業者に依頼することが一般的ですが、DIYで行うことも可能です。
ただし、適切に作業するためには一定の知識が必要になるため、事前に手順や必要な道具について調べておくようにしましょう。
椅子・オフィスチェアを自分で修理する方法
椅子・オフィスチェアが勝手に下がったりぐらついていたりすると、買い替えるという方が多いです。
しかし、椅子・オフィスチェアの不具合は場合によっては自分で修理してさらに長く使い続けることもできます。
ここでは、椅子・オフィスチェアを自分で修理する方法を紹介します。
ホースバンド
椅子・オフィスチェアが勝手に下がる現象を解消するのであれば、ホースバンドが手軽で効果的です。
ホースバンドとは、水道に取り付けられたホースが外れないようにするための固定具であり、ガスシリンダーに取り付けることで椅子が下がるのを防止できます。
ホースバンドを取り付ける手順は以下の通りです。
- ガスシリンダーを覆っているプラスチック部品をずらして内部のシリンダーを露出させる
- 希望の高さに椅子を調整する
- 露出しているシリンダー部分の汚れを除去する
- シリンダーの最上部に合わせてホースバンドを取り付け、限界まで締め付ける
ホースバンドをシリンダーの最上部に取り付けることで、ストッパーのような役割を果たし、椅子が下がるのを防止することが可能です。
限界まで締め付けてもなお椅子が下がるようであれば、シリンダーとホースバンドの間にゴム片を挟んだり表面を紙やすりで削ったりなどして、グリップ力を高めることで固定力を増加させられます。
割り箸
ホースバンドはホームセンターで比較的簡単に入手できますが、より手軽な方法で椅子が勝手に下がるのを防止したいのであれば、割り箸がおすすめです。
考え方はホースバンドを取り付ける方法と同じであり、割り箸をストッパーとしてガスシリンダーの周囲に貼り付けることで、椅子が勝手に下がるのを防止できます。
割り箸を取り付ける方法は以下の通りです。
- ガスシリンダーを覆っているプラスチック部品をずらして内部のシリンダーを露出させる
- 希望の高さに椅子を調整する
- 露出しているシリンダー部分の汚れを除去する
- シリンダーにマスキングテープを一巻き貼り付ける
- 露出しているシリンダーと同じ高さになるように割り箸をカット
- シリンダーに両面テープを貼り付ける
- シリンダーの外周に隙間なく割り箸を貼り付ける
- 結束バンドで割り箸をきつく締め付ける
割り箸をシリンダーの外周に隙間なく取り付けることでストッパーの役割を果たし、椅子が勝手に下がるのを防止することが可能です。
ただし、割り箸を貼り付けただけの状態にしておくと見た目が気になる場合もあるため、マスキングテープで全体をカバーするか黒色で全体を塗るかなどの対策は必要です。
PVCパイプ
ホースバンドや割り箸の見た目が気になる場合は、PVCパイプを使用した修理方法もあります。
PVCパイプは、通称塩ビ管と呼ばれており、水道や排水、通気や換気など、幅広い用途で使われています。
軽量性と耐久性に優れており、椅子・オフィスチェアのシリンダー部分に挿し込むことで、勝手に下がるのを防止することが可能です。
PVCパイプを取り付ける方法は以下の通りです。
- ガスシリンダーを覆っているプラスチック部品をずらして内部のシリンダーを露出させる
- 希望の高さに椅子を調整する
- 露出しているシリンダー部分の汚れを除去する
- PVCパイプを露出しているシリンダーの長さに合わせて切る
- PVCパイプに縦の切れ目を入れる
- シリンダーにPVCパイプを取り付ける
PVCパイプは好みの長さで切れるため、自分にピッタリな高さで椅子を固定することができます。
調整したい場合は、複数のPVCパイプを組み合わせて高さを変えることもでき、比較的自由度は高いです。
また、ホースバンドや割り箸と比べても目立ちにくく、椅子と一体化しやすいため、見た目を気にする方にとって有用な選択肢といえるでしょう。
自分で修理するメリット・デメリット
ここでは、椅子・オフィスチェアを自分で修理するメリットとデメリットを紹介します。
メリット
椅子やオフィスチェアが勝手に下がる問題を自分で修理することには、いくつかのメリットがあります。
まず、コストの節約が挙げられます。
専門の修理業者に依頼すると、部品代や作業費がかかりますが、自分で修理する場合は部品代だけで済むことが多いです。
特に、ガスシリンダーの交換や簡単な調整で解決できる場合は、比較的安価に修理が可能です。
また、自分で修理を行うと時間の節約にもなります。業者に依頼すると、修理のスケジュールを調整したり、椅子を持ち込んだりする必要がありますが、自分で修理する場合は、自分の都合に合わせて作業を進められます。
自分で修理する過程で椅子の構造や機能についての理解が深まるため、今後同様のトラブルに見舞われても迅速かつ的確に対処できるでしょう。
デメリット
椅子・オフィスチェアを自分で修理することにはいくつかのデメリットも存在します。
まず、技術的な難しさです。椅子の構造や修理方法に関する知識が不足している場合、適切な修理ができず、問題が解決しないどころか、さらに悪化させてしまう可能性があります。
次に、時間と労力の負担です。修理に必要な部品を探して購入し、実際に修理を行うには時間と労力がかかります。特に、初めて修理を行う場合は作業に慣れていないため、予想以上に時間がかかる可能性があります。
さらに、保証の問題も考慮しなければなりません。自分で修理を行うと、メーカーの保証が無効になる場合が多く、椅子の状態や保証内容次第ではメーカーに修理を依頼する方が安く済むケースもあります。
椅子やオフィスチェアは毎日の作業に欠かせない重要なアイテムです。長期間良い状態で使用したいのであれば、信用できるメーカーの高品質なものを選ぶようにしましょう。
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また、SIHOOのオフィスチェアは個々のニーズに合わせた調整機能が豊富に備わっており、シートの高さや背もたれの角度、アームレストの位置などを細かく調整することが可能です。
体型や作業スタイルに合わせて最適なポジションを設定できるため、長時間の作業でも快適な姿勢を保ち、疲労を軽減します。
さらに、SIHOOでは充実したアフターサービスも提供しているため、万が一の不具合にも迅速に対応可能です。
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まとめ
椅子・オフィスチェアは毎日の作業の快適性を確保するために欠かせないアイテムですが、使っていくうちに「勝手に下がる」「ぐらつく」といった不具合が生じることがあります。
これらの不具合は自分で修理することも可能ですが、椅子の構造に関する知識が必要だったり手間がかかったりなど、一定の負担が発生します。
手間やコストをかけずに長期間快適に椅子・オフィスチェアを使用したいのであれば、最初から高品質なものを選ぶのがおすすめです。
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